喝!
たったいま覚醒した!
全てを悟った!
待ってたって何も起こらない!
この世は争いばかり逃げれば負けで終わり!
毎日が奪合い、目をそらせば失う!
たった1度の人生で、失った物は戻らない!
激動の時代は終わらない!
叫んだって誰も助けてくれない!
奈落の底から這い上がるしかない!
悔やみ続けてきた人生とはおさらばさ!
喝んだ!
勝って!勝って!勝ちまくるんだ!
これからは勝つ事しかこだわらない!
この命を賭けてでも!
生まれた町…それでも。
私が生まれた土地は遥か北の小さい田舎町。
周りは田んぼや畑が広がるのどかな田舎町。
近所は空き家や廃墟が多く、過疎化が深刻化する町。
特産品もなく、名物もない寂しい町。
町一番の繁華街は今となってはなごりすら残さないシャッター街。
学校は次々と閉校する町。
近くの病院まで車で1時間かかる町。
今年隣の婆さんが老人ホームに入った。
今はもう絶滅した義理、人情の残る温かい町。
選べる仕事といったら、農家を継ぐか、近くの工場に勤めるか、この2択だけ。
困ったら年寄りばかりの住民で助けて合う町。
すでに時代に取り残された、時計の止まった田舎町。
この滅び行く町に恩返しをし、町民の末裔として、かつての賑やかさを取り戻す為に、我々は戦わなくてはならないかもしれない。
静かに滅び行く小さな田舎町…されど思い出が詰まった心の故郷よ。
母が大怪我?
仕事中に滅多に電話など掛けて来ない母から、お昼前に電話が掛かって来た。
親戚の林檎農家の手伝いの仕事をしている母が脚立から落ち、足首を捻挫して急遽帰宅すると言うのだ。
母はベテラン農婦、ちょっとやそっとで脚立から落ちることなどあり得ない。しかし、その日は違った。朝から大降りで地面はぐちゃぐちゃ、畑は急斜面で、山間部には雪が積もっていた。悪条件が重なったのだろう、脚立が滑りバランスを崩した瞬間、脚立から落ちたのだ。
帰ってきた母の足首はパンパンに腫れ、痛々しさが伝わってきた。
私も肝に銘じよう、日々の生活の中に潜んでいる危険を察知し回避する能力を鍛えよう。